WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。
その井上尚弥選手の試合後のメディア情報をお届けします。
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◯井上尚弥ならシーサケットも問題ない/川島郭志の目
ロマゴンに勝ったシーサケットは左だが間違いなく勝てる。バンタム級に上げても問題はない。スーパーバンタム級は身長もあり、パワーがどこまで通用し、スタミナがカギになる。
日刊スポーツ
◯WBO世界王者の井上尚弥がメッタ打ちTKO防衛で米国デビュー
「年に一度くらいのペースでアメリカで試合ができれば」というのが、井上のプランで、本格的に米国へ戦いの舞台を移すつもりはないが、この試合は、全米の巨大ネットワークの「HBO」で無料放送された。この試合を見せられば、ラスベガスのプロモーターは黙っていないのかもしれない。
thepage.jp
◯世界ランカーが逃げることしか……
挑戦者と実力差がありすぎて、ピンと来なかった?
試合後、前出のネルソン氏は「アマ、プロを通じてKO負けが一度もない相手をKOして、井上は実力を証明した。彼のパワー、戦術は、ここ(アメリカ)で明らかに求められているものだ」と最大級の賛辞を口にした。他に話を聞けた米メディアの反応も「欠点がない」など、すべて好意的なものだった。
ただし本音を言えば、アメリカやメキシコの記者はピンとはこなかったと思う。それは挑戦者と実力差があったことが理由だ。あれだけ差の開いた試合になると「強いとは思うんですけど、まだよくわからないなあ……」というあたりが正直なところではないだろうか。
number.bunshun.jp
◯日本の「怪物」が世界の「Monster」に
破格の米国上陸だった。米国最大手HBO局が生中継する興行で、いきなりのセミファイナルへの抜てき。ファイトマネーは18万2500ドル(約1970万円)にもなった。米国での実績がない選手としては、何もかもが異例。その背景には米国での軽量級選手への価値の変化、新たなスター選手を作り出したいプロモーター側の意図が見て取れる。
◯【浜田剛史】まるでロマチェンコ
スピードで上回り、空いてる部分を正確に打ち抜き、最後は相手の心を相手の心を折ってTKOに持ち込む、WBO世界スーパーフェザー級王者ワシル・ロマチェンコ(世界最速記録プロ7戦で2階級制覇達成)の試合のようだった
スポニチ紙面
海外の反響
「リング」誌がベタ褒め
ボクシングメディアの最高権威、米「リング」誌は、この日の戦いぶりを「素晴らしいバランス感覚があり、ピストンのようなジャブで、試合をどう支配すればいいのか分かっている」
ringtv.com
試合中継ケーブル局大手HBO幹部:ピーター・ネルソン氏
「ずっとこっちで見たいとオファーをかけていた。素晴らしい戦いで、みんながまた見たいと思った」と高評価を与えた。試合内容についても「優れたパワー、戦略、マインドを持っている。
興行主催「K2プロモーション」:トム・ロフラー氏
「スペクタクルな試合だった。スーパーフライ級の選手を集めた興行の第2弾をやりたい」と話した。
日刊スポーツ
全米バスケットアナリスト:エリーク・ボーシ氏
「今夜スターが生まれた。怪物級の才能」
Birth of a star tonight. Naoya Inoue looks like a monster talent. Exciting fighter.
— Eric Bossi (@ebosshoops) 2017年9月10日
HBOボクシング(アメリカを代表するボクシングTV)解説者:マックス・ケラーマン氏
Naoya Inoue beats Antonio Nieves by 6th-round TKO. “It’s going to take a hell of a fighter to stop this guy” – Max Kellerman on Inoue pic.twitter.com/1J5ceBc0ZL
— HBOboxing (@HBOboxing) 2017年9月10日
試合後コメント
井上コメント
「米国のリングの雰囲気は良かった。屋外で気持ちよかった。声がかかれば、またやりたい」
「自分の理想とする結果にはならなかったんですが、一方的な試合が出来て次にはつながったかなと思います。打たせないで打つボクシングは出来ましたが、自分的には満足いってないので70点」
アメリカデビュー戦は6R終了TKOで勝つ事ができました!L.Aまで応援に来てくれた方、日本で応援してくれてた方、本当にありがとうございました!みなさんの応援が力になりました!まだまだこんなもんじゃないボクシングを見せていけたらと思います!夢見る景色へ!!! pic.twitter.com/IYDiPohDuU
— 井上尚弥 Naoya Inoue (@naoyainoue_410) 2017年9月10日
ニエベスコメント
「彼はとても速く強かった。容赦なかった」
スポニチアネックス
今後の展開
井上尚弥選手、今後について聞かれると
「ずばり、統一戦です。年末は会長に統一戦をお願いするつもり。チャンピオンが4人(WBA、WBC、IBF、WBO)いるので誰が強いのかを証明したい」
「カリ・ヤファイ(WBA王者)とシーサケット(WBC王者)は次が決まっているようなので、一度決まりかけたアンカハスと決まれば最高です」
これを受けて大橋秀行会長は「明日から動きます」と、年末の統一戦実現へ動くと明言。しかし「今回の相手も強かったけれど、ああいう結果になるとは思わなかった。これから相手を選ぶのが大変になると思う」
スーパーフライ級他団体の王者
・WBC王者
シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ)
9月9日井上尚弥と同興行メインでロマゴンを4回KO勝ち
・WBA王者
カリ・ヤファイ(英国)
10月28日石田 匠(井岡ボクシングジム)と対戦予定。
・IBF王者
ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)
2017年7月2日、ブリスベンのサンコープ・スタジアムでIBF世界スーパーフライ級3位の帝里木下と対戦し、7回1分53秒TKO勝ちを収めIBF世界スーパーフライ級王座の2度目の防衛に成功した。
次の試合が井上尚弥の国内での最後の試合になるかもしれませんね。
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